「闇」を生かせば美しい。

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「走ること」あれこれ。
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「なんか歯医者行ったほうが良い感じがする」。

ふと思い立ってすぐに予約し行ってきました。(次の日1枠空いてた、ラッキー)

虫歯になりかけの歯が見つかり「あ、嫌な予感はこれかな」と思ったけれど、それよりショックだったのは「30代前半なのに、歯の摩耗がひどい」と言われたこと。

実は何年か前も別の歯医者さんで同じことを言われて、マウスピースを作ってもらいました。

その時は全く真に受けてなかったし、結局マウスピース使わなかったけれど…そんなにひどいの…??

まさにこれ。

前回も今回も、原因が「睡眠中の歯ぎしり」と言われましたが、私、ありません。(旦那さまにも確認を取りました)

じゃあ何?と言うと…原因は「現役時代」じゃないかと思われます。

歯を食いしばって走っていたり、筋トレしていたりと。

全く気付いてなかったけれど、恐らくあったのではないかな。それ以外に原因が思い当たらないんです。

思いもよらないところから、「あの頃」の名残が発覚した日でした。

🍊原裕美子さん『私が欲しかったもの』。

そういうちょいと重いエネルギーが流れているからこそ、読みたくなったのでしょう。

原裕美子さん『私が欲しかったもの』。

302 Found

世界で活躍した元トップランナーである、原裕美子さんの告白をまとめた本です。

彼女自身が書いたのではなく、口述を他の方が代筆したという形で、写真は最後のページと表紙にわずか1枚ずつ。彼女の人生を「文字」でまとめた300ページ近いボリュームとなっています。

孤独に抱えてきたことが分かります。

摂食障害(過食嘔吐)、窃盗症。それらの引き金となった、過度な体重管理と減量、あまりにも負荷の高すぎるトレーニング。そこから引き起こされた、故障に次ぐ故障。引退後の出資金の詐欺、入籍前の裏切り(もはや結婚式詐欺のようなもの)など。

心身を壊すに足り得る「闇」を経験されてきた、その内容が綴られていました。

🍊すべては自分

体重を気にしすぎて、絞り過ぎて生理が止まったり。食べたいのに我慢して我慢して、逆に食のことしか考えてなかった頃を懐かしく思い出します。

私の場合、食事を取ったら常に「食事の糖や脂肪の吸収を抑えるサプリメント」を常に持ち歩き、摂取しまくって、気持ちを静めていた時期もありました。食べても飲めば安心、みたいなね。(そんな時期がありまして)

お金はかさむし、必要な栄養吸収をたぶん阻害していたから、何もいいことなかったな。

その頃は「辛い」という感情を抑えていたけれど、後々「かなりしんどかったよね」と気づきました。でも絶対顔に出ているから、人には分かっていたんじゃないかと思います。負のオーラが(笑)

こんな笑うって無かった。

今も、あの頃の自分の視野の狭さと執着のひどさと、無知と、変なプライドと…色んなことに対して総ツッコミです。

でも、こればっかりは仕方なかったなと思います。自分をちゃんと見ようとしなかったんだから。

特に弱い部分、隠したい部分、黒い感情。そういったものを、ひた隠しにして認めず、許さず。自分で自分を追い込んでいたから。

世界は「走ること」で回っていて、それ以外のことに目を向ける余裕はなく、何より「自分に対して目をそむけ続けた結果」が当時の私。

結局、すべては自分なんだということ。

起きることすべては、誰のせいでもない、自分が自分で引き起こしている。

自分が「勘違い」で作った檻に、自分で閉じ籠っちゃってるだけだから。

🍊「闇」があるから「光」は美しい

「光」は、それだけではあまりに眩しすぎて何も見えません。

「闇」はもちろん、それだけでは暗すぎて何も見えません。

やっぱり両方が必要で、「闇」の中を「光」で照らすから美しい。

コントラストが必要。

「闇」の何かに「光」をあてると、それはもう反転して「光」になる。

「闇」を「闇」のままで終わらせず、光をあててカタチにするから美しい。

それが、アートだったり、音楽だったり、人の心を揺さぶる作品となるのかもしれません。

「闇」を知っている人ほど、美しい作品を出しているんだと思います。

こうして「本」というカタチで出せたのなら、きっと「闇」を生かしていく方へ前を向けたのだと思いながら。

過去の私を顧みる機会を与えてくれて感謝の本となっています。

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