旦那さまと超久しぶりに「いわゆる王道」のデートに行ってきました。
映画鑑賞でございます!
一緒にcafe行くとか、一緒にショッピングモールで買い物するとか、どこか食べに行くとか…そういうのは1年のうちに数回くらいしかしないので、超めずらしい。(いつもランニングデートしているので、それで幸せなんだ)
観たのは『すずめの戸締り』。
映画にほぼ興味を示さない(というか、映画館にまで行って観たいと興味をそそられる作品があまりない)旦那さまも、新海誠監督作品は「観てみよう」となる。
私も『君の名は』『天気の子』は両方映画館で観ました。『君の名は』は理系の旦那さまにとって超衝撃の作品だったようで(観終わって大混乱だったそう(笑))RADWINPSの曲もお気に入りです。
さて、今回の作品は…?
🍊後を引かない作品
言うなればとても親切に。とても分かりやすく。きれいに終わった作品。
「え、あれはどうなったの?」「これはつまり、どういうこと??」「気になる~!」という感覚はそんなになく、観終わった後すぐに現世に戻ってこれました。
セリフや言葉で余計な説明を入れず必要最小限に抑えているけれども、1つのストーリーとして最後まで観れば分かる。そんなスッキリ感。
個人的には、叔母の環さんの今後の恋愛模様を想像してニヤニヤしました(笑)
🍊個人的MVP
芹澤君でしょう!
主人公たちがみんな「何かを背負っている」中で、彼は飄々としながら自由に立ち回る。
一見チャラく見えるけれども、親友を想う気持ちだけで主人公たちの重要なサポート役として動いてくれる。
彼のおかげでこの作品の「重さ」が溶けてふわっと軽くなっている。そんな気がします。
入場者特典の『小説すずめの戸締り~芹澤のものがたり~』を読むと、新海誠監督も「芹澤のスピンオフ小説を書くことになるとは、当初は思ってもみませんでした」と言っています。同時に「思えば、「当事者」ではない芹澤は、観客である我々に最も近しい人物です」とも。
日常という現実を「上手く受け流す術」を身に着けて、寂しさや侘しさ、空虚な思いをごまかしながら。親友の草太が抱えているものを知りたいと願っても、一緒に背負えないもどかしさ。
当事者ではない彼だから、俯瞰的な姿勢であり続けてくれて、客観的な目線で言葉を言ってくれるからこそ…映画を見る観客側とシンクロするところがあるんだな。
小説は個人的に必読です。
🍊ジブリがいっぱい
そしてこれがいちばん個人的ですが、ジブリ作品がめっちゃ根底にあると感じています。
もののけ姫、魔女の宅急便、ハウルの動く城、千と千尋の神隠し、風の谷のナウシカ、崖の上のポニョ。
あのシーン、このシーン…オマージュという言葉は適切ではないけれども、そういう感覚を抱いたのは「普遍性」を感じたからかもしれません。
作品は数あれど、時代がいくら移り変わっても、変わらないもの。
特に日本人が大切にしてきた感性や感覚。
もちろん外国の方が観ても、人類普遍の共通するものがあるから分かるんだろうなと感じました。
🍊自分の戸締りをするものがたり。
主人公である鈴芽が「行ってきます」と本当の意味で明日へ踏み出すストーリー。
過去の自分をしっかりと迎えに行って見送って、自分の足で立つ。
でも、ものがたりはそれで終わりではない。私たちも多かれ少なかれ、「無し」にしている自分の過去があるはずだから。
私はいちばんのネックだった「走ること」に関して、ようやく「過去の私」を受け止めつつ新しい私として歩みを進め始めた感覚でいます。
振り返るとこの映画を観た前後は、旦那さまと「振り返り」と「これから」をずっと話していました。
そしてそれは、一人では絶対にできないこと。
どれだけ時間がかかるか分からないし、どれだけ時間がかかってもいい。
目をそむけてきたことがあると、どうせどこかで「向き合う」時が来るんです。でも無理やり向き合うのは違うことを知りました。
癒されてからが本当のスタート。静かにワクワクしている私がいます。
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